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情報コーナー

●長野式研究会・尚古堂便り
Vol.81 残暑お見舞い申し上げます他

今年度の‘スキルアップ基礎実技講座’が終了しました

今年初めて‘スキルアップ基礎実技講座’を開講しました。
‘基礎講座’が終了し、取穴と簡単な処置法を習得する‘プレ実技講座’(前期&後期の2回)を経て、基礎的な知識と取穴のより確実なクロスチェックを身につけて頂き、その次に、問診票から必要な所見を取り、実際的な臨床の講座である‘実技講座’へと進みます。
しかし、基礎的な知識や取穴・選穴などを学んでも、実際の臨床となると、やはり、一気にレベルが上がり、患者となった実技モデルに対して手が出ないということが、今まで多々ありました。
その後、実技の難しさを体験された皆さんから、実技を定期的に勉強したい…とのご要望が強く、定員になり次第不定期に開講する‘臨時:実技講座’を開講してきました。
‘実技講座’を経験されただけでは、‘臨時:実技講座’になっても、まだ、実技モデルに対して、自ら考えて治療するレベルまでは難しく、実技モデルを前に、佇んでしまう場合が少なからず見られました。
そこで、‘実技講座’終了後、次のレベルの‘臨時:実技講座’まで、より詳しく段階を追って実技を身につけて頂く講座の必要性を感じ、今年から‘スキルアップ基礎実技講座’を新たに設けることにしました。


更なる臨床のスキルアップを目指して、イザ行かん!!

最初、6名を1クラスとし全5回、私の治療院の‘尚古堂’で開講する事にしましたが、参加希望者が増え、2クラス12名で始まりました。
全5回で、6名の参加者ですから、自分以外の5人の方を治療する機会ができます。
それぞれの方に、それぞれの既往歴や所見がありますから、例えば、耳疾患があれば、その大まかな治療パターンを学ぶことができ、婦人科疾患があれば、まず考えなければいけないこと…などをマンツーマンで身につけていくことができます。
1クラス3ペアですので、私一人でもゆっくり個々のベッドを回ることができ、少人数ですから、質問もし易く、押圧の程度の基本的なことから、クロスチェックのシビアさなどを、手取り足取り伝えることができ、参加者も私も有意義だったのでは…と自画自賛しています。

どのように治療方針を立てたらよいか迷うときには、おおまかな問診と所見から、私が日常の臨床でよく使用するいくつかのパターンで始めるようにしたのも良かったかも知れません。
そして、最初から最後までの一貫したテーマが、‘シビアなクロスチェック’であり、クロスチェックによって、なるべく広い範囲での所見の改善をチェックせよ!ということでした。
(効果の上がらない原因の主たるものがクロスチェックの甘さです!)

3回目くらいになると、ペアを組む人が決まると、即、互いに挨拶・自己紹介→問診票の交換→問診票から考えられるより詳細な情報→所見を取る→…と、‘実技講座’で説明した実技に関する注意点などはもう身についているので、講座の流れがスムースに始まります。

‘スキルアップ講座’は、いつもの仕事場の治療院で行うので、私も他の会場で行うときのように色々と用意する必要が無く、参加者には、通常使用される鍼や自分の治療着などを用意して頂くだけで、他の治療道具はほとんど準備が要らず、参加者にとっても私にとっても、気軽な講座となっています。
対する実技モデルが変わっても、同じような治療が続くときには、捻挫とか、耳疾患・鼻疾患などのように、どこかにテーマを絞って、なるべく色々な症状や所見に出会って頂けるように考えました。
Aさんでしたら、この辺は分かっているので、もっと違ったところからのアプローチを考えるように導いたり、Bさんでしたら、行き詰まると逃げ腰になるので、退路を断って叱咤激励!?をしたり…、と私一人ですので、個人それぞれに合った一貫した指導ができることもメリットの一つと考えています。(私のお手伝いをして下さる助手の方が一人います)
また、計12人の方を、月1回ですが継続して治療出来るので、こんな所が改善した、ここは治療では改善したのに、また、戻ってしまった等、本人も身体の変化が分かり、「長野式治療法」・「キー子スタイル」の実際を、身をもって体験されました。
私にとっても、興味ある症例もあり、また、「肝実」が「足指間穴」でサッと消失したような思いもかけないような症例も少なからずあり、大変有意義な講座でした。

‘スキルアップ基礎実技講座’は、新しい試みでしたので、改善すべき問題点も出てきました。
今回、‘スキルアップ講座’に計12日を費やしていますので、毎年3回の開講を予定している‘臨時:実技講座’と‘臨時:臨床応用講座’にしわ寄せがきてしまい、‘臨時:実技講座’は1回、‘臨時:臨床応用講座’はとうとう出来ずに終わってしまいました。
また、上記のように、6名1クラスで、自分以外の全員の治療をする予定でしたが、参加者の都合により、途中、クラスを変えたりすることもあり、1クラス8人になったり、同じ人と当たったりすることが出てしまったことです。
‘スキルアップ基礎実技講座’は、好評であり(と、私は感じていますが…)、実際の臨床の中で、技術や治療方針などをジックリ教えることが出来ますので、私も続けて行きたい講座です。
これらを考慮して、来年度の計画を立てたいと思っています。
兵庫県から参加される熱心なかたもおられ、5回は無理かも知れませんが、1〜2回でもよいですから《京都・新大阪会場》でも開講できれば…と願っています。

同じメンバーが集い、昼食も共にしますので、時には互いの人生も垣間見られることもあり、回を重ねるごとにアットホームな雰囲気で笑い声もあり、私もこの様な皆さんでしたら、安心して患者さんを紹介できると確認でき、紹介する鍼灸師が増えたのも、大きな収穫でした。

以前、中学生の学習塾をしていましたので、こちらも慣れてくると、口での指導よりも手の方が先に出ることもあり、「先生、少し私に悪意があるんじゃないの?!」などと反抗?されながらの臨床指導は、昔のことが思い出されて、楽しかったです。
私の患者さんは、猫や犬を飼われている方が多く、受付の窓にはその写真が飾られています。
参加者の中にも犬・猫を飼われている方も何人かおられ、それぞれの犬・猫自慢が始まり、最後は、我が愛猫‘ビワ丸’が参加者を見送りに出て、看板猫の大役を無事務めました。
来年の‘スキルアップ基礎実技講座’が楽しみです。


スキルアップを怠らず、人生に花を添えたいものです


村上 裕彦 2017年09月




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