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長野式研究会




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ネット講座

●基礎講座からの便り vol.6


‘ネット基礎講座’  ‘問い’から考える −(2)

前回の「コーヒーブレイク」にも書きましたが、‘ネット基礎講座’が果たして皆さんに興味を持っていただけるのか…、あるいは、応答が有るのかしら…など不安が一杯でしたが、どうまとめてよいのやら困る程の応答がありました。
それぞれに貴重な応答で、一つ一つに返答をしたいと思うのですが、量も多いので別枠の番外編か、あるいは、何回かに分けるか考え中です。
(てなことで、‘ネット基礎講座’が遅れています…言い訳ですが…)
また、‘問い−1’の締め切りに遅れて届いた応答にも、皆さんにお役に立つ内容が沢山あり、できれば補則するような形でこちらも返答していきたいと考えています。


前回、‘問い’ではなく、ちょっとした宿題を出しておきました。

「…右の主訴が発症した最初は、20歳前、それも、子供の頃…と考える……、ありましたねー!!!
そして、ここで上述した重要事項、…古い病・深い臓器・下の臓器…を思い出して頂きます。
そうです! 古い病 です!
次回までに考えておいて下さい。」

考えてくださったでしょうか。
この方の既往歴に書かれているのは、「手術と傷は…ない」で、古い病 であと残ったのは20歳前とすれば、出産の異常と片側の扁桃腺肥大。
それも、この患者さんの出産の異常には、@仮死状態、A黄疸、B筋肉注射、と3つの要素が絡んできます。
(出産の異常には、他にも帝王切開や会陰切開、最近では和痛分娩(無痛分娩)など、あるいは、この患者さんのような黄疸からの筋肉注射などその人に特別な状況が色々とあります。そして、「キ−子スタイル」では、これらが大変問題になってきます。出産の異常だけでも、考慮しなければならないことが満載なのです…面白いでしょう!、そしてそこまで考えてそれぞれに合った治療をする「キ−子スタイル」、凄いでしょう!!![必須]…この様な頭の使い方が[必須]という事です。もちろん、出産の異常の内容も覚えておいて下さい)
橋本病は年齢が分かりませんから、20歳前か後かを聞いておく必要があります。
‘問い−2’に「問診票で更に聞きたいことがありますか?」
とありますから、橋本病はいつ発症しましたか?というのも、更に聞きたいことの一つで、今回の返答に入りますが、特に重要ではありません。
聞かなくても、恐らく患者さんの答は20歳・後…だろうという推測はついています。
でも、一応、確認は取っていますが…。
(これは、後で述べます)

また、「…まだ所見は全く取っていない状況で、お考え下さい。(問診票だけのやりとりです)…」とありますので、問診票から頭をフル回転させて可能性の引き出しをできる限り引っ張り出してくることです。
しかし、…下手な鉄砲数撃ちゃ当たる…では困ります。
今回の重要テーマの一つがバックグラウンドですヨ!!


問い−2:この問診票に対して、更に聞きたいことがありますか?
     もしあるときには、その内容を、そして、理由があればそれもお書き下さい。
※今回は、多くの皆さんが応答下さいましたので、先ず皆さんに個々にコメントを入れていきます。


 *ニックネーム: 奇跡的なタイミング
問い−2:
主訴(特に後頭部痛)に関して他に病院を受診したり検査などを行っているか?
理 由:鍼灸適応疾患か否かの判別をした方が患者さんにとって良いと思うため。
コメント:主訴(特に後頭部痛)の検査を受診しているか…ということですが、受診されています。
ただこの様に様々な症状の方は、恐らく色々な医療機関に行かれ相当な検査を受けているのが推測されます。
(ザッとはお聞きしましたが、詳しくは聞いていません。他の確認の方が重要と考えられる根拠があります)
鍼灸治療に来られる方のほとんどが、西洋医療を受診して改善しなかったから来院される方です。
様々な検査や投薬が効果がなかったので、鍼灸院を訪れるのです。
そして、鍼灸師は異なった方向から患者さんの身体を診ますので、後頭部痛があったとしても違ったアプローチをしていくことが多くあります。
鍼灸適応疾患か否かの判別のために確かに頭部などは精密な検査を受けた方が良いですし、またそのことをお聞きすることは必要です。
この‘奇跡的なタイミング’さんは、今年学校を卒業された方で、学校の授業を真面目に受けられた方でしょう。
まだ、個々の症状に目がいくと思いますが、患者さんの全体像を捉える訓練をしていって欲しいと思います。
鍼灸臨床の経験がまだほとんど無い状態ですので、授業の内容プラス、これからは臨床経験から実際の身体を診る技術をスキルアップされていって頂きたいと思います。
そうすれば、きっと素晴らしい臨床家になられると思います。

*ニックネーム:のぶ
問い−2:
橋本病、不妊治療、飲酒はいつから始まったのか。
また家族歴も出来るだけ時期もわかる範囲で聞かせて欲しいと思いました。
理 由:20歳頃の症状の引き金、30代のウツ傾向の引き金になったかもしれないことが見つけられるかも知れないと思いました。
コメント:不妊治療は、35歳頃〜45歳。この初期から橋本病の治療も行っています。
不妊治療で真っ先に確認する条件の一つが甲状腺機能の異常です[必須]。
そして、甲状腺の異常(特に機能低下)でよく診られるのがウツ的傾向です。
恐らく、時期的にこの頃から橋本病はあったかと思われます。
前回も書きましたが、この方に家族歴が関係があるとすれば祖父の肝硬変くらいで、他には見あたりません。加えるならば甲状腺疾患の家族歴を聞きましたが、これはありません。
‘のぶ’さんは、橋本病の開始時期と家族歴に着目していますが、ある意味では、非常に重要なポイントになっています。
甲状腺疾患は、遺伝的傾向が強い疾患の一つです。
家族歴の中に甲状腺疾患の人がいたならば、恐らく、橋本病は遺伝性が強いと考えますが、いないとなると、この方独自の疾患と考えられ、なぜ橋本病になったのだろう?という疑問が湧いてきます(これもバックグラウンドのヒントになりました)
飲酒の始まった時期は聞きませんでした。
この症状を悪化させている要因の一つではありますが、直接は関係が薄いと思っています。
(ビール・ワイン・ウィスキー・日本酒…と通常飲酒する全ての種類がそろっています。肝硬変の家系ですし、若い頃から相当飲んだんだろうナー…と考えますし、恐らく聞いても「大学からでしょうか?」あるいは、「高校の時から少し…」と答えるのが関の山と思いますが…)

*ニックネーム:ソムリエ
問い−2:
@閉経前の生理痛などどうだったか
APC作業との事でしたので、視力について
B肩こりが子供の頃、思い出せる範囲で一番古い時がいつなのでしょう?
C後頭部痛は、珍しくここ1週間程との事ですが、今年高ストレスも何かきっかけがあるのか
なども。
理 由:@血の状態を判断する意味でも
A初潮と視力の関係など
コメント:@これは聞いていませんでした。失態です。
ただ、弁解させて頂くと、次回に返答いたしますが、婦人科は相当痛めつけられていたと考えており、恐らく生理痛はあったと思います。聞かずともあっただろう…と推測してスルーしました。
不妊治療も長くしていますし、不妊治療も含めて生理などの婦人科の異常があった…と捉えています。
A視力も聞いていません。
‘ソムリエ’さんの視力についての着眼点は、視力異常を発症した時期が初潮と同じ頃の場合は関係があり、(‘肝’=生理、眼)PC作業があり、眼の酷使が‘肝’の負担と考えられているのかと思います。
これも関係性は薄いと判断しました…というより、原因は他だろうと考えていたからです。
Bは特に聞きませんでした。
それよりも、肩こりを‘肩こり’と診ないで右側の症状の一つと判断していたからです。
Cは特に思い当たることがなく、ただ、この様なことは珍しいとの事でした。
これは、症状が悪化しているかな?と判断しました。
あるいは、早発傾向の閉経ですが、本当の意味での更年期にかかっているのかな?とも考えました。

*ニックネーム:ちのっぴ
問い−2:
@片側の扁桃肥大とは具体的にどちら側か
A42歳以前の生理の状況は?
B盲腸の手術はありませんでしたか。
理 由:@右側の証拠集めです。普通扁桃肥大と答えると思うのですが、片側と覚えていることで恐らく生まれてから。
肝臓を酷使(黄疸)したためと更なる確信に。
A閉経後の不妊治療は考えにくいです。仮死状態で生まれてきているので先天の気をもらえているとは思えず。腎にも何らかの影響があるのではないか?特に右。
B盲腸の傷があると骨盤腔臓器に悪影響を与えます。女性は特に子宮&卵巣に。
コメント:@後述しますが、私の考えも同じです。
‘ちのっぴ’さんの仰るとおり、右側の証拠集めです。
肝臓を酷使(黄疸)したためと更なる確信に…と言われますが、ここの表現は微妙に‘ちのっぴ’さんとニュアンスが異なります。
次回以後となりますが、ここは私は二次的なものと最初は判断しました。
このことに関しては、‘ちのっぴ’さんと私とでは、どちらが正しいという問題ではなく、見解の相違という範疇かと思います。
Aこれは‘ソムリエ’さんのときにコメントしました。
ただ、閉経後の不妊治療は、生理を起こさせたりすることもありますから、もし必要ならば、私も生理を促す治療は加えると思います。
(もう今からではしませんが、もっと早く受診下さっていればの話しです)
‘理由’に関しては、‘先天の気’の不足から‘腎’に思いを巡らすのはGoodですネ!
この説明は次回以後になります。
これも微妙に‘ちのっぴ’さんとニュアンスが異なります…というよりアプローチの方向が違うのですが、このように色々な方向から考えていくことが、この‘ネット基礎講座’の目的です。
B盲腸の既往歴はありません。
既往歴の、◇手術したことがありますか…の‘ない’が○で囲まれています。

*ニックネーム:けんたろう
問い−2:
@小児の頃の扁桃腺肥大がどちら側であったか。
?右大腿部の注射痕の圧痛、違和感の有無
理 由:@いつも右側の扁桃が肥大していた、あるいは右側のことが多かったのであれば、これが右側ばかりに症状がでるバックグラウンドになっているのではないかと思います。
A一番古いため
コメント:@‘ちのっぴ’さんの所で触れました。
ただ、理由は、右側の扁桃腺肥大のために右側ばかりに症状が出たバックグラウンドとなったのではないか…とありますが、後述の私の返答にありますように、右側は扁桃までひっくるめて考えた方が良いのでは…、本当のバックグラウンドではないのでは…?と考えています。
Aこれは………としておきましょう。
ただ、ここの段階では聞いていません。
次回以後に返答します。
そして…一番古いため…という理由を挙げています。
ムムムムム…としておきましょう。
これも、次回以後に返答します…としておきましょう。

*ニックネーム:化け猫
問い−2:
@予防接種は受けているのか。
A両親の持つ疾患
※他にも交通事故以外の負傷歴=傷など、挙げるとキリがないのですが、まず思い浮かぶものを2つだけ挙げました。
理 由:@輸血と同様に、肝を傷めるということだけでなく、「血」〈血は右〉を汚すため。
A遺伝的素因。
コメント:@予防接種は、‘肝’だけではなく様々な影響を身体に及ぼします。
血を汚す‘毒’になりますが、ただ、今回だけは予防接種は直接の関係は余りないかと思います。
ただ、出産して間もなく予防接種をして、それが‘右側’と分かっていたら考慮にいれなければならない事案にはなりますが…。
Aは、‘のぶ’さんの所で触れました。
※の他にも傷などについて書かれていましたが、そこまで触れるのならば何故ここに触れてくれないの?!と‘化け猫’さんでしたら思いますが…。


【村上からの‘返答’】

〔村上が、この問診票に対して、更に聞きたいこと。そして、その理由〕
問い−2:片側の扁桃腺肥大は、どちら側でしたか?


通常、扁桃腺肥大は両側が多いかと思います。
あるいは、どちらかが多かったとしてもやはり両側になるかと思います。
それを、患者さん自身が‘片側の扁桃腺肥大’と断っているのですから、余ほど‘片側’という記憶が強いのでしょう。
そして、皆さんもうすうす感じているかと思いますが、患者さんの答を村上は○側と期待しているのでは…?と思われているのではないでしょうか。
そして、どちら側でしたら納得でしょうか?
そうです。‘右側’です。
そして、患者さんの答は……(ちょっともったいぶらせて)……‘右側’です!!
前回、皆さん、主訴が右側のみ(それも7項目にわたって)を指摘されていましたが、当然、扁桃腺も右でしたら同じ主訴のグループに入ってくると感じられませんか。
つまり、何らかの原因が、右側のみにアタックしてきたと考えられます。
それも、一つ一つの症状ではなく、右側のグループとして症状が発症してきた(それぞれの症状の時間差がありますが)と考えた方が納得がいきませんか…?
(岐子先生のセミナーですと、岐子先生が参加者に「〜と思わない?」と問うて、何も返事がないと「アッ、ソー」とガッカリしたような、残念なような、ふてくされたような調子?で治療を続けます……私もそうなりたくなりますので、皆さんが、「納得!」と首を縦に振っている様を想像しながら話しを続けます。イヤイヤ、それは違うでしょ?!…というのも大歓迎です。その理由を是非応答して下さい)
つまり、主訴が右側で扁桃腺肥大も右側ということは(他の症状に左側はありません)、扇子の要(バックグラウンド)が扁桃腺も含めて右側をアタックするものであったということになります。
(家族歴に心臓病でもあれば左側に出るのですが…)
つまり、扁桃腺肥大がバックグラウンドと考えても良いのですが、扁桃腺肥大になった理由が何かあるのでは?と考えたくなりませんか。
それも右側だけ!

理 由:‘問い−2’の理由が上述した内容になります。
西洋医学のように、全て検査結果が明確に出る、あるいは、画像などで病変が明らかになる…というようなことが我々の鍼灸治療では極めて難しい事ですので、結局、主訴や症状が様々な経験や問診・所見などに現れたことで判断せざるを得ません。
ですから、与えられた問診や所見などをどのように判断し原因を推測していくより方法がありません。

そこで、私が一番引っかかったのは、全て右側の症状であり、それも小さい頃から20歳頃までに愁訴の土台(?)が出来ているということです。
「長野式治療法」では、‘扁桃病因論’がベースにあり、扁桃を重視します。
そして、この患者さんは、「小児の頃、扁桃腺がよく腫れ、‘片側の扁桃腺肥大’であった」と書かれています。
ですから、もし、扁桃腺肥大が右側でしたら、肩こりは子供の頃からあり愁訴の土台は扁桃腺も含めて小児の頃から既に発現していた…と考えられます。
上述しましたように、右側の愁訴をグループとして捉えることができます。
そして、病気の原因を‘古い病’ に求めることが出来ます。
それも、「‘扁桃’が弱体化する=免疫力の低下」が小児以前ということが判断されます。
扁桃腺肥大が左側でしたら、上述した推測は全て崩れ、小児の頃に左側に扁桃腺肥大が発症する原因を考えなければなりません。
分かりましたか?…納得されましたか?…ガッテンしましたか?…
 ガッテン!  ガッテン!  ガッテン!   (…とボタンを押します)


前回、右側になる可能性を指摘しました。
皆さんからも、@「右は‘血’」、A「‘肝’の病」が指摘されていました。
そして、これに●20歳前、子供の頃…という条件を加えると、他に残ったのは、‘黄疸’そして、これは関係ないとは言い切れない…?と書き残しておきました。
これは、チェック事項となります。

そしてもう一つの今回の「キ−子スタイル」の治療格言
  ●病(やまい)は上る

松本岐子先生は、病は下から上に上っていくと言われます。
(絶対ではないですが、多くはその様な経過を辿ります。これも例外がありますが、最初の‘基礎講座’の段階では、まず典型的なものを覚えて、積み重ねて学ぶうちに例外に入っていく方が会得し易いです)
‘黄疸’ですから、主訴からすると肝臓より下のC右側仙腸関節の痛み、F右脚の内側・外側のコリ、は下がることになりますから、最初は一応脇に置いておくことにします。
(そういう場合もありますが…。これはまた違う機会に述べます))
さあ、後は、下から上っていくような扇の要、バックグラウンドは?

前回の ●古い病、●深い臓器、●下の臓器 と一緒に、●病は上る も絶対に覚えておいて下さい。

じつは、‘問い−2’でほぼ患者さんのバックグラウンドが確定しました。
後は、もう一つダメ押しの重要な確認事項を残すだけです。

細かい言葉一つ一つが意味を持ち重要で有ることがお分かりかと思います。
名刑事、名探偵は、そこを見逃しませんよ!!
刑事物のドラマでよくあるパターンが、最初の頃に他の人が気付かないことにフト眼が行き(ここで主人公の刑事とその品物に画面が移動し、少しズームアップされます。重要な伏線が引かれていきます)、それが犯人に対する重要な証拠となります。
まず問診票。
右京さんは、どこに目を付けたでしょう?!!!
さあ、どこにズームを当てるかが焦点ですネ!


問い−3:ここまでで、問診の段階が過ぎました。
     (ここまでは、村上も患者さんも椅子に座っての対話です)
     いよいよこれから所見を取ります。
     (患者さんにベッドに横たわっていただきます)
     ‘基礎講座’で行う基本的な腹診・背候診などは全て行いました。
     また、通常の頚部から上のポイントは所見を取っています。
     ●その他に絶対取らなければ所見があります。
     それは何でしょう。
     (恐らく、ほぼ全員の応答は同じかと思います)
     ●それから、全ての腹診・背候診の所見は診ましたが、診る前にここは必ずあるだろう、これは絶対に診ておかなければならない…と思える所見をいくつか推理してみて下さい。(全部ではなく、ここは重要と思われる所見に絞って下さい)
また、その理由もお書き下さい。


まだ、‘基礎講座’を受講していない人には難しい、あるいは、無理な所もありますが、「そんな風に考えるのか…」、「そんな治療があるのか…」などと考えながら参加して下さい。
もちろん、応答下さっても結構ですし、質問も大歓迎です。
そして、これからは‘基礎講座’を終了された方に、是非、応答頂きたいと思います。
‘ネット基礎講座’というより‘ネットスキルアップ基礎実技講座’とでもなりましょうか。
応答を心よりお待ちしています。


どうでしょう。
鍼灸って面白い!!! と改めて思いませんか!!!
問診一つとっても、奥が深いと思いませんか。
一つの言葉に込められている意義…、どのように解釈するか、一筋縄ではいかないことが実感されましたでしょうか。

ちょうどこの‘ネット基礎講座’の原稿を書いているときに、NHKで「東洋医学:ホントのチカラ」を放映していました。
それを見ながら書いていますが、側頭部痛をいくつかの経穴で改善していっています。
しかし、恐らく、この「キ−子スタイル」のような考え方はしないでしょう。
「キ−子スタイル」では、この患者さんのように患者さん一人一人原因が異なり、それに合わせて治療方針を組み立てていかなければなりません。
結局、同じ経穴を使用して統計的にエビデンスに耐える効果がなければならない西洋医学的手法では、解明できないことは山ほどあります。
皆さんは、「キ−子スタイル」という遙か彼方の雲に遮られて山頂の見えない恐ろしくも魅惑的な山を目指して登り始めました。
山岳ガイドの村上は、恐らく2合目位までしか先導できませんが、せめてそこまでは確実なルートで皆さんに案内するつもりです。
大変なルートも通らなければなりませんが、美しい花に心が和み、回りの山々や抜けるような青空に眼を奪われることも多々あります。
鍼灸山脈って素晴らしい!! 鍼灸山脈って凄い!! と感動しながら登りましょう。
そして目指せ「キ−子スタイル」山と「長野式治療法」山、登頂を!!!



下は、前回とこれからも同様です。
出来ればお名前を書いていただきたいと思いますが、ニックネームでも結構です。
アップするときには匿名で、ニックネームを附記しておきますので、ニックネームもご記入下さい。

応答に使用するアドレスは、いつも使われているものではなく以下をご使用下さい。
  naganost は同じですが、 @ マーク以下の
msc.biglobe.ne.jp を w-key.jp と換えて送信下さい。




歩く姿はユリの花…、
哲学者カントの如くに、歩きながら鍼灸に関する思索を深めん。




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