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●基礎講座からの便り vol.1 |
知識だけじゃないよ。 鍼灸は、技術が重要です… と長野潔先生も言われました |
‘基礎講座’では、お伝えする内容が多く、当日お話しした処置法などの実技を、実技モデル希望の方に一通り行い、時間があれば他の治療法やモデルの愁訴の改善を行いますが、そこでほとんど講座の時間が無くなります。 ですから、参加者の皆さんが実際に処置法の実技を行うのは、7回の‘基礎講座’の終了後の‘プレ実技講座’まで待たなければなりません。 参加者の方から、そんなに待っていると忘れてしまうし、あるいは、実際にご自身の治療院で臨床に使うために、学んですぐに実技をして欲しいとのご要望がありました。 そこで、お話しした処置法をなるべく早く身につけたい方のために、‘復習:基礎講座’を行うことにしました。 しかし、日曜日や祭日は、定期の講座でほとんど埋まっているために、原則として翌月の第2月曜日に開講しています。 平日にも拘わらず、ほぼ定員となり、参加された皆さんは大変熱心で、少人数ですがいつも少々時間をオーバーしてしまいます。 ‘基礎講座’では、大勢の人の前で質問するのは恥ずかしいと思っても、‘復習:基礎講座’では少人数ですので、色々と質問できるのも良いのかも知れません。
5月14日(月)に、前回4月の‘第2回 基礎講座’の処置法の復習を行いましたが、第2回には、下垂処置の「帯脉」が入ってきます。 通常は、参加者がお互いに刺鍼し合いますが、「帯脉」だけは、少々深く刺鍼し、刺鍼中に効果の確認をするために頚部をチェックしますので、初心者ですと刺鍼中に「帯脉」に鍼による痛みが出たり、あるいは、押手の固定方法などに少々テクニックが必要であり、そのチェックや指導をするために、私自らがモデルになり手技を確認していきます。
まず、「帯脉」は内腹斜筋や外腹斜筋が交差する部位に当たり、そこは筋肉だけでその下には骨が無いので、押手をしっかりと固定しないと鍼体が動いてしまい刺鍼痛を誘発することがあります。 押手をしっかり側腹部に密着させ、身体の中心に向けて押圧しているようでも、治療を受ける側からは、少し上方に引っかけている感じを受けます。 また、「帯脉」を刺鍼するのが初めての方は、「帯脉」は少し深刺するので、まっすぐに刺入していくのが難しく、施術者が思っているより鍼先の方向が違っていることもあります。 更に、「帯脉」をある程度刺鍼・雀啄した後、その「帯脉」の刺鍼が効果があったかは、押手で「帯脉」を固定し、刺鍼した手で頚部の胸鎖乳突筋や僧帽筋の緊張を確かめなければなりません。 その時に初心者は、頚部に手を動かすと押手が緩み始めます。 動かさずにピッタリと押手を固定しながら頚部の確認をするのは、最初は少々難しいところがあり、私が施術者の押手に私の手を重ねて動かないようにしながら、頚部を確認させていきます。 結構このときに、刺鍼痛を感じることが多く、第2回の‘復習:基礎講座’は、恐怖の講座になります。 しかし、この時に施術している人は、鍼の技術の重要さと難しさを感じるようです。 ですから、恐怖の中にも、未来の鍼灸界を背負う皆さんのために,我が身を捧げているのです! 「イテッ!!」 |
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