昨年は、コロナのために休講を余儀なくされていた‘スキルアップ基礎実技講座’(以後、‘スキルアップ講座’ と略)を久部に開講しました。 ‘スキルアップ講座’は、実技講座を修了された方を対象に、臨床実技を基礎から積み重ねて少しずつスキルアップしていく講座です。 1回の‘基礎講座’を終了し、その後開講される‘実技講座’で「長野式治療法」・「キー子スタイル」を臨床に使用できるまでに習熟することは非常に難しいと思います。
‘実技講座’で、一通りの簡単な手順を学んで頂き、後は、繰り返し患者さんを診ることがレベルアップにつながります。 ‘スキルアップ講座’は、傍らで助言することによって、理論的な推論をすることと技術的なことを学んで頂く講座です。 通常は、6人がペアになり、3ベッドで互いに治療しあいますが、今回は、コロナ禍のために、4名2ベッドで行いました。 a・b・c・dの4人が、a・b、c・dでペアになり、午前中は、aとcが施術者、bとdが患者のモデルとなり、午後は、その逆となります。
今回のAクラスは、体調不良で一人が欠席され、3人での講座となったために、最初は、aが施術者、bが患者モデル、cが施術者の補助に回り、2回目は、bが施術者、cが患者モデル、aが施術者の補助となり、3回目は、cが施術者…と順番に入れ替わって3回行うことになりました。 これから、全4回開講する予定ですので、AクラスとBクラスを少しずつ入れ替えて、全員違った方とペアになり、4人の患者さんをじっくり治療していくことになります。 それぞれの患者モデルは、違った所見や治療をすることになり、患者一人一人で実際の臨床に沿った処置法などを毎回新たに習得することができます。 また、逆に、一人の患者で色々なことを学んで、その経験を積み上げていって欲しいと思います。
全国から、「長野式治療法」・「キー子スタイル」を行っている治療院を紹介して欲しいという要望が来ますが、それに応えられる鍼灸師を一人でも多く育てたいと思います。 それには、どうしても身近で臨床を学んで頂き、お人柄も含めて紹介する人を見なければなりません。 ‘実技講座’や‘スキルアップ講座’に繰り返し参加されて、是非、臨床を学んで頂きたいと思います。 医師は、国家資格を取得しても、年単位で臨床を積まなければ一人前として認められません。 鍼灸師も、そうあるべきと強く思います。
コロナ前の‘スキルアップ講座’
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