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長野式研究会




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ネット講座

●基礎講座からの便り vol.2


‘第1回 ネット基礎講座’

新型ウイルスのために、新年度から「長野式治療法」・「キ−子スタイル」を学ぼうと張り切っておられた皆さんは、出鼻をくじかれたお気持ちかと思います。
私も、どのようにして鍼灸の素晴らしさ、「長野式治療法」・「キ−子スタイル」の凄さ・面白さをお伝えできるか、ワクワクしながら皆さんとお会いできるのを楽しみにしていました。
しかし、環境がガラッと変わり、講座は、正に密閉空間で行われ、いわゆる‘三密’状態となり開講できず、そして、いつから開講できるかという出口の見えない状態では、どうしようか…と戸惑うばかりです。

そこで、少しでも出来ることをと思い、‘ネット基礎講座’を考えていました。
そこに、「長野式治療法」・「キ−子スタイル」の考え方にピッタリの患者さんが来院されました。
特に、「キ−子スタイル」を理解するには分かり易い患者さんなので、この方の問診票から‘ネット基礎講座’の勉強が出来るのでは…と考え、‘基礎講座’をお待ちの参加者の皆さんに考えていただこうと、新たに‘ネット基礎講座’を企画しました。
この方の問診表を見たときに、もし、これにある条件がはまったら…!!!
‘面白いゾー’とワクワクしながら患者さんをお待ちしました。
まさに‘興味鍼々’です!!!

私のような感性の鈍い人間には、長野潔先生の脉診は非常に難しく、数年間、傍らで直接指導を受けないと恐らく身に付かない…、いや、直接指導を受けても習得できない!と感じられます。
しかし、松本先生の「キ−子スタイル」は、松本先生級になるには別格としても、手順をきちんと踏んでいけば、徐々にスキルアップしていくことが出来ます。
(ただ、私のは王道の「キ−子スタイル」からはほど遠いものがありますが、全く外れている…という訳でもないような気もします。そんな感じで学んで下さい)
そして、その入り口が‘問診票’です。

問診票からどんなことが読み取れるか…ということが非常に重要になります。
「長野式治療法」・「キ−子スタイル」には色々な処置法が用意されておりますが、それらの処置法は後で覚えれば良いのですが、その処置法を如何に幅広く縦横無尽に使用するかが大きなポイントとなります。
以前、松本岐子先生先生のセミナーを主催していたときには、セミナー前に患者モデル希望者の問診票を松本先生に送り、日本に来る飛行機の中で問診票を読み、その回のセミナーのテーマに沿ったモデルを選び、成田空港に着くと私に連絡があり、選ばれた問診票をすぐにセミナーのテキストとして印刷し、セミナーの時に参加者に配ります。
そしてセミナーが始まると、松本先生は患者モデルに近寄り、我々が想像もしなかったような思いがけない問いかけをします。
それが、松本先生がその患者さんに対して一番重要視しているものであり、治療の中核を成しており、問診票だけで、おおよその診断、治療を推測されて治療に臨まれます。

ここまでの理解は松本先生の実力だからこそできるものですが、そこまでは行けなくとも、そこを目指して学んでいきたいと思います。
そしてその目指す中心となるのが、‘基礎講座’で一番学んで欲しい事柄です。

今年度は学生の方も少なからずおられ、経穴の記憶や鍼灸の技術の習得、解剖学、生理学、漢方概論…etc、などで頭が一杯かと思いますが、「キ−子スタイル」では、環境を、愁訴を、病気を、人間などをどう捉えるかが重要になっていきます。
その最初となることが、如何に問診票を捉えるか…と言うことにかかってきます。
そこで、今回から数回にかけて、問診票から色々と質問をしていきます。
学生の方も、まだ何も習っていない…と思わずにその感覚を養う勉強ですから、思ったことをそのままお答えいただければ有り難いです。
‘再-ダイジェスト講座’や‘新・総合講座’を学ばれている多くの方は、‘基礎講座’は終了されていますので、復習を兼ねて奮って応答して下さい。
もし、「長野式治療法」や「キ−子スタイル」に全く触れたことがない、あるいは、《 長野式研究会 & w-key net 》以外の講座で「長野式治療法」や「キ−子スタイル」を学ばれたことのある方でも大歓迎です。

‘実技講座’で話す治療手順と同様の考え方で進行していきます。
既に‘基礎講座’を終了し、‘実技講座’を学ばれた方は、最初は、よく分からないうちに進んでいくような感じだったかと思いますが、‘ネット基礎講座’では、‘基礎講座’の進度に合わせて、分かり難かったことをゆっくり咀嚼しながら学びますので、復習と思って学んで下さい。
この進行は、通常、私が臨床で行っている流れと同じです。
「村上は、こんなことを考えながら治療しているのか…」と伝われば幸いです。

これから、私の‘問い’に対して、是非、皆さんからの応答を頂きたいと思います。
皆さんからの応答は、2〜3日で集計し、それに対してコメントをつけながらホームページにアップしていきます。
ですから、なるべく早いレスポンスをお願いいたします。
(一つも来ないと寂しいので、緊急事態宣言も出たことだし、ちょっと考えてみるか…と、是非、応答下さい)
出来ればお名前を書いていただきたいと思いますが、ニックネームでも結構です。
アップするときには匿名で、ニックネームを附記しておきます。


応答に使用するアドレスは、いつも使われているものではなく以下をご使用下さい。
naganost は同じですが、 @ マーク以下の
msc.biglobe.ne.jp を w-key.jp と換えて送信下さい。




さあ、‘ネット基礎講座’を開講します。
以下の問診票(患者さんが書いてきたそのままの文です)をお読みになって、‘問い’にお答え下さい。

問い−1: あなたが最初に一番引っかかった部分はどこですか?
その理由もお書き下さい。

問 診 票

女性、47歳 サービス業(PCも使用)
<主訴>

@右側半身の硬直。 A右目を開けているのが辛い。 B右後頭部痛。
C右側仙腸関節の痛み。 D右腕痛。 E緊張により呼吸困難になることがある。
F右脚の内側・外側のコリ。
<現病歴>
子供の頃から肩こりがひどく、高校から鍼治療がかかせなかったため、いつからかは不明ですが、20歳頃から右側全体が硬直していました。
30歳代の頃は、脳に酸素が行かない感じで、ウツ傾向もあったと思います。
カイロ・接骨・鍼灸は、子供の頃から受けています。
メンタル的には、今年、高ストレス状態と診断されました。
B…ここ一週間程。珍しい事。 D…以前はずっとしびれていた。
<既往歴>
●小児の頃、扁桃腺がよく腫れましたか…片側の扁桃腺肥大。
●手術をしたことがありますか…ない
●傷がありますか…ない
●その他の既往歴…橋本病(現在は服薬せず)。
◎ご自身が胎児の時や出産時に、ご自身や母親に何か特別なことはありましたか。
経産婦の方は、妊娠時・出産時に何か特別なことはありましたか。
(例:仮死状態で出産、鉗子分娩で出産など、あるいは、妊娠中に強いストレスがあったなど)
●胎児の時は逆子。矯正したが治らず。2月に早産仕掛けたらしいです(5月に誕生)。
出生時は仮死状態(呼吸無し)で、黄疸がひどく(産着が黄色に染まったらしい)。
黄疸を止めるための筋肉注射の跡が、右ももに残っています。
<内服薬>
チラージン(橋本病)…現在は服薬せず。
<家族歴>
父:胃潰瘍、食道ガン、パーキンソン病   祖父:肝硬変
母:アルツハイマー病              祖母:皮膚ガン
<血圧・貧血>
血圧…93〜103?/60前後。  貧血と言われたことは…ある。
<健康診断>
一般的な健康診断:γ−GTPと中性脂肪が悪くなることがある。
軽い脂肪肝と言われたことあり。  骨粗鬆症(70歳代の)
<鍼灸の経験>
子供の頃から、肩こり・虚弱体質の治療。 不妊治療。
<嗜好品>
お酒…種類 : ワイン・日本酒・ビール・ウィスキー   回数 : 1週間に5〜6日
量 : 平均ビール1本、ワイン2杯、ウィスキーと日本酒少々
甘味…それ程好きでもない。        タバコ…喫煙せず。
<その他>
閉経された方…閉経の年齢:42歳頃
※閉経してから不妊治療を再開したために不明




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