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●セミナー情報
vol.10 


セミナー速報(2)

◇「ビデオ上映会」を、京都会場と大宮会場で開催

昨年、11月23日に京都で開催された『2008年度 松本岐子先生セミナー in Kyoto』のビデオは、先にお知らせしましたように、事務量の増大や私の体力の限界などの諸事情により、頒布しないことになりました。

代わりに、セミナーの内容を、そのままビデオで上映する「ビデオ上映会」が、2月8日に京都会場で、3月1日に大宮会場で開催されました。
松本先生のパワフルな講演・臨床実技は、ビデオで見ても、セミナーに参加しているような臨場感溢れるものでした。

今回のメインテーマは、故長野潔先生の「交感神経緊張抑制処置」を『素問:第60』から解釈した、非常に効果のある治療法です。

‘交感神経の緊張’は、多くの患者さんに診られ、現在、交感神経の緊張が無くても、以前にそのような状態が強かった既往があれば、使えます…、ということは、非常に臨床価値の高い治療法だと、お分かりになるかと思います。

治療は、「長野式治療法」を学んだことのある方には、大変なじみの深い、腎経・肺経の「気・水穴」を主に使用します。
所見、あるいは、問診での徴候などが、この治療法の適応症にあえば、この2経の「気・水穴」で、オ血処置や、他の処置法を行わなくても、相当の所見などが改善し、愁訴が消失していきます。
私もセミナー以来、適応する患者さんには、どんどん使用して効果を試していますが、非常に利用価値の高い治療法です。

今回の患者さんは、「頸動脈小体腫瘍」、「C型肝炎からの肝硬変と食道静脈瘤」、「転倒後の左顔面骨折後のシビレ感・違和感・疼痛などの諸症状」、「網膜剥離手術後に、網膜が収縮しシワができている事による視力低下と物が歪んで見える」の4人でした。
いつものセミナーのように、これらの患者さん全てに、「交感神経緊張抑制処置」が使用され、それに関する所見、症状が、見事に改善されていきました。

他にも、‘線維筋痛症’、‘手術後の様々な症状’、‘ガンの後遺症’等々…、松本先生は、色々な適応症の例をあげて下さいました。
「交感神経緊張抑制処置」は、『鍼灸臨床わが三十年の軌跡』のP84に書かれていますので、ご参照下さい。

P85に、「交感神経緊張抑制処置」の方法が、@〜Cまでの処置として書かれており、腎経の「気・水穴」が主な治療ですが、なぜ、肺経が必要となるか、なぜ、下腹部・任脉の経穴を使用するのか…等々、松本先生お得意の古典から解釈して、故長野潔先生の「交感神経緊張抑制処置」を見事に説明しています。

ジックリと実技を見ていただくために、上述したように、実技モデルも4人と少数でしたが、そのうち2人が、偶然、眼疾患に関係があり、サブテーマは、「眼疾患」といってもよいほど、様々な眼症状に対しての治療を話してくださいました。
これで、眼疾患はバッチリ…という感じです。

「頸動脈小体腫瘍」の場合は、全ての所見に関しての治療を行うのはもちろんですが、この疾患に対してよく表れる所見を示し、それをターゲットに治療しました。
この所見が改善することが、「頸動脈小体腫瘍」を改善することに繋がります。
「網膜剥離手術後に、網膜が収縮しシワができている事による視力低下と物が歪んで見える」方の場合には、目印となる鉛筆を眼前に置き、その見え方が、鉛筆との距離によって、改善していくのがハッキリと分かりました。

一般の世間の認識から、運動器疾患がどうしても多くなりがちな鍼灸治療ですが、上述したように、非常に広い範囲の治療に、鍼灸が大変効果を発揮することがお分かりかと思います。
鍼と艾のような簡単な道具だけで、大がかりな検査器具や手術、過剰な投薬もなく、様々な疾病を治していく鍼灸治療の素晴らしさを、どうにか世間に広めたいと願っています。
鍼灸治療は、患者さんにとっても、優しい治療法です。
鍼灸治療の素晴らしさ・凄さを実感していただくために、是非、松本先生のセミナーに参加されて、世界のハーバードを魅了する「キー子スタイル」をご覧になってください。

‘机上の空論’ではなく、松本先生の臨床での経験があり、セミナーで、参加者の前で症状を解消していくのですから、「ナットク!」ということになります。
メインテーマ以外にも、モデルや質問にあわせて‘肝硬変の腹水’、‘鼻疾患の炎症’等々…、次から次へと新しい知識を披露下さいました。

また、今までの二十数回のセミナーにかかわらず、まだまだ、「長野先生が〜とおっしゃっていました」、「長野先生は、〜にされていました」等々、未だ、長野先生の教えが、汲めども尽きず…、非常に多く語られます。

故長野潔先生は、何と凄い知識と経験を持たれていたのか…、松本先生の受けた教えは、何と素晴らしいものだったのか…、セミナーの度に感じます。

網膜剥離手術により、網膜にシワができ、結果、物が歪んで見え、視力低下がある患者さんから、その後の結果が送られてきました。

●セミナー前(10月22日)  裸眼=0.06  矯正=0.9
 セミナー後(12月1日)  裸眼=0.1  矯正=1.2
 視力が大変良くなってきました。希望を持って治療しています。
…とのことでした。

●また、参加者からも、早速、以下のようなメールが届きました。
 (少し、分かり易く変えてあります)
「こんにちは。先日はお世話になりました。
肝経の眼痛点。(自分が眼が痛い経験もなく想像するだけで、イヤーになるのですが…)
日曜に、長女が眼が痛いと訴えました。
以前もコンタクトのせいで眼が真っ赤になり、キズがついているとの診断で、点眼薬をいただいたことがあります。
今回は、旅行中であり、車中だったので、眼痛点を思いだし自己マッサージをさせました。
数分後には痛みがとれはじめ、すっかり痛みは無くなりました。
単発で、鍼治療ではなかったのですが、好結果だったものですから…つい、お知らせいたしました」


松本先生は、耳疾患は難しいことが多いが、眼疾患の多くは対応できると言われました。
※松本先生の著書『Kiiko Matsumoto‘s Clinical Strategies … In The Spirit Of Master Nagano』の第2巻(Vol.2)には、眼疾患がまとめて書かれています。是非、ご参照下さい。

今回の「交感神経緊張抑制処置」に関して、症例報告がありましたら、ご報告したいと思います。

この京都会場のセミナーに関してのビデオの作成・頒布は、当分の間行う予定はありません。でも、大変素晴らしい内容ですので、未だ見ていない方で、是非、見たいという方は、その旨ご連絡ください。ある程度の人数が集まりましたら、再度、行いたいと思います。

大宮・京都だけではなく、遠方でも、人数が集まりましたら、「出張:ビデオ上映会」をします。本当に、素晴らしい内容です。

もっと、内容について書こうと思ったのですが、書くと、非常に内容が多くなってしまいますので、折に触れ、各講座のなかで話したいと思います。
※相変わらず、ちょっと遅れた速報になりました。お許し下さい。


◇『第11回 松本岐子先生セミナー in Japan』の案内の発送

先に、『第11回 松本岐子先生セミナー in Japan』に参加希望で返信葉書を返送された方に、ご案内と振替用紙を発送いたしました。
もし、参加希望をされたにもかかわらず、案内が届かないときには、ご連絡下さい。
現在、ほぼ定員になっていますが、まだ、約1ヶ月近くありますので、キャンセルが出るかと思います。今からでも、参加ご希望の方がおられましたら、お問い合わせ下さい。

いよいよ、《長野式研究会》のメインイベント、『第11回 松本岐子先生セミナー in Japan』が開催されます。
松本先生からも、電話が入り、いよいよ我が軍も戦闘状態に入れり!…というところです。
ハリケーン上陸への対処は大変ですが、今回はどんな治療法が披露されるのか、どんな古典解釈があるのか…、いつものように、少しの不安と、大きな期待が入り交じる日々です。
「交感神経緊張抑制処置」を行って、セミナーを待ちたいと思います。




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