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情報コーナー

●ニュース&アラカルテ
vol.35

双魚図を尋ねて、そして、3本足の亀を求めて(1)

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紅白の梅がお出迎え
‘六日の菖蒲、十日の菊’ならぬ、相当遅れのニュースとなってしまいましたが、猛暑の中、しばし、梅の香りを楽しんで下さい。

 松本岐子先生が、以前に、蘇りの経穴として「魚際」について話されたことがありました。
 (‘蘇’という字の中に、‘魚’が入っています)
 また、奈良の薬師寺の仏足石には、手掌の母指球を足底に投影してみると、足の母趾の下、「湧泉」の母趾寄りの、手でいえば、ちょうど「魚際」に当たるところに‘魚’が二つ並んだ双魚図が描かれています。
 ここも、「魚際」と共に、蘇りの経穴として使用されました。

そこここに梅が
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 以前から、実物を見に行きましょう…と和田仁宏先生や石井弦先生と話していました。
 3月15日(日)に、京都会場の‘京都テルサ’において、‘第15回 総合講座’が開講されたのを機に、翌日、男3人、何の華やかさも無いグループですが、好奇心と探求心は満々…ということで薬師寺散策に出かけました。
 医療系の仕事をしている我々としては、お薬師様の御利益にもあやかるのも目的の一つです。
また、古典の博覧強記の和田仁宏先生より、薬師寺には、‘三本足の亀’という珍しい図が、薬師如来像の台座にあるから、それもついでに…ということになりました。

 以下は、和田先生の‘随想録’からです。

難経四十四難に「胃為賁門、太倉下口為幽門」とあり、何故賁門を太倉(胃)上口と言わず「胃」とするのかと思いつつ難経集注を開いてみると、唐の楊玄操の注釈になんと「賁は横隔膜である」と。胃は穀気を出し肺に伝わり、その肺は横隔膜の上にあるので胃は賁門であるとのこと。
そういう解釈もあるのかと、そもそもの「賁」の字義を調べてみると、「飾る」「大きく膨れた」とか「奔」にも通じて「勢いよくふきでる、かけまわる」などあるのですが、面白いことに中国最古の語義辞典の「爾雅」に「龜三足,賁」と。
(因みに「?(すっぽん)三足,能」とも)。「三本足の亀」といえば、中国の山海経に記述されていて、それを食べると大病にならず腫れものも癒やすとあります。
江戸時代の和漢三才図会にも「三足龜、賁龜」と出ています。
先ほどの横隔膜が亀の甲羅に思えてきて、穴が3つあるし、呼吸がしっかりしていれば、大病もせず亀の如く長寿ということか、と勝手に妄想してしまいました。
とある時、以前NHKが奈良の薬師寺の薬師如来を撮影した番組の録画を見ていると、台座の四神が出てきて、何と玄武の亀の足が三本!なのです。
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和田先生と石井先生。梅を見て何を想う?

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片隅には、こんな風情も…
高松塚古墳やキトラ古墳の壁画の玄武は四本ですし、三本足の玄武は見た覚えが無く、すると薬師如来の玄武は「賁」か??。
これは確認せねばということで、村上先生、石井弦先生と共に薬師寺行きが決行されたのが、三月のことでした。
玄武だけは間近で見ることができ、その三本足を確認したのでした。
「大病にならず、腫れものを癒す」三本足の亀はなるほど薬師如来にふさわしいなどと勝手に合点したものです。
有名な薬師寺は、近鉄橿原線の西ノ京駅下車ですが、この駅が薬師寺の駅?と思われるほどに小さな駅で、駅を出るとすぐ前に、薬師寺の小さな入り口があり、そこから入りました。
正面の南門−中門からが本来の入り口なのでしょうが、自分たちのいる位置がよく分かりませんでしたので、人の流れに付いていきました。
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一人、老僧が行く
人、人、人…の京都の喧噪とは異なり、人もまばらで、静かで落ち着いた雰囲気が漂い、小さな門を入ると、紅梅と白梅が交互に植えられている小径があり、ほのかな梅の香りが、色気の乏しい男3人を迎えてくれました。

曇空で少し寒く感じた時もありましたが、ゆっくりノンビリ見て廻るにはちょうど良い気候でした。
薬師寺のなかの小径の傍らには、様々な梅が植えられ、悠久の歴史の流れに浸りながら、和田先生の古典のお話しを聞き、古い時代に想いをはせ、三本足の亀に向かいました。




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さあ、この3本足の亀を求めて



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