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情報コーナー

●ニュース&アラカルテ
vol.47

鍼灸がうつ症状を改善

3月24日(水)の‘日刊ゲンダイ’に「鍼灸がうつ症状を改善」という見出しで記事が掲載されました。
※文末のURLをご覧ください。

以前、私が非常勤で勤務していた神奈川県立精神医療センター(旧称「芹香病院」):東洋医学研究室(現在は閉室)で10年にわたり研究していた内容を、当時、研究室の統括者の中村元昭先生が「日本うつ病学会」において発表されました。
中村先生は、ハーバード大学で学んでいるときに腰痛となり、西洋医学で治らなかった腰痛を松本岐子先生に治して頂き、日本に戻られたときに精神科の治療に鍼灸治療を取り入れるように進言されました。

私は、東洋医学研究室の立ち上げに関わり、室長として研究に参加していましたが、西洋医学の研究は、ご存知のように‘エビデンス’主義が中心であり、目の前の症状だけが問題で、爪1枚で効果が変わるような経穴の微妙な位置などは考慮されず、ただ一律に横紋の中央などに取穴をしたり、バックグラウンドを全く除外して処置法だけで西洋医学的な血液像の変化を調べたりなど、西洋医学と東洋医学の違いを痛感させられました。

精神科疾患に関係のある頭部?血の研究でも、頭部?血の原因となった頭部打撲や下腹部の手術などは考慮されずに、ただ処置法の経穴の位置にパイオネックスで貼付することで研究対象としました。
そのバックグラウンドの結果として頭部?血が発症してきたのですから、先ず、そのバックグラウンドの処置が重要であり、その処置をすべきなのですが、最も重要で東洋医学らしいその辺が考慮されないのが、西洋医学の限界なのかもしれません。

しかし、ある意味では西洋医学により違った角度から東洋医学を見つめることができ、また、それなりに効果が現れてきました。
西洋医学で思考過程に入ってこない考え方で‘エビデンス’を証明していくのが鍼灸大学の役目ではないかと思うのですが…。

長野潔先生が、東洋医学の効果を証明するには「症例を積み重ねる他はありません」と言われましたが、むべなるかな…と思わざるを得ません。
精神科に鍼灸治療が取り入れられたことは画期的なことですが、まだ鍼灸治療に好意的な医師頼りになっていることが残念です(中村先生の勤務先が変わったために閉室となりました)。
鍼灸治療が、様々な医療現場で活躍できる日が来ることを切望してやみません。
我々鍼灸師も切磋琢磨して更に学ばなければならないとも痛感いたします。

https://hc.nikkan-gendai.com/articles/276052



「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花…、
と言われますが、やはり牡丹は美しい!!」
「(ちょっと、花世界での差別とは思いますが…)」




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