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●長野式研究会・尚古堂便り |
Vol.49 |
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◆‘産科講座’が行われました他
8月4日(日)に、藤田恵子先生による‘産科講座’が開講されました。 5年前に行われましたが、その後、皆さんから‘産科講座’の問い合わせも少なからずあり、特に今年は多くの皆さんが希望されていましたので、藤田先生にその旨打診してきました。 9月以後は、藤田先生、私共に時間が無く、急きょ8月4日に決まりました。 前回から、随分期間が過ぎており、その間に‘基礎講座’始め一連の講座を修了された方も多くなり、復習の内容も含めて、午前10時〜午後4時45分まで講義下さいましたが、非常に有意義ですぐに臨床に使える内容の濃いお話しが満載でした。
午前の授業は、「めざせ!安産!マタニティセルフケア−よいお産をむかえるために自分自身でできること−」というタイトルでの講義でした。 主に、妊婦さんが心掛けることや注意点、アドバイスなどですが、妊娠前の女性にも、是非、知っておいて頂きたいことでもありました。 初めて参加された方のために、以前のテキストを再度使用しましたが、再受講された方にも、新しい内容も加えられていたので、復習を兼ね、新たな学びともなったのでは…と思います。
午後の授業は「安産へのアプローチ」と題して、出産への時期を‘妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期、臨月、出産、産後’に分け、それぞれの期間に注意すべき症状やその治療法をお話し下さいました。 例えば、「初期」は‘ツワリ対策・妊娠掻痒症’、「中期」は‘切迫流産’、「後期」は‘逆子を治す’、「臨月」は‘安産のための子宮口作り’、「出産」は‘満足のいくお産のために…陣痛付け・予定日超過’、「産後」は‘マタニティブルーを軽く済ませるために・更年期への影響’などをメインテーマに、その時期に遭遇する症状や愁訴などについて症例や経験を交えてのお話しでした。
講座を通して、現代の女性の身体が変化してきていること(良い方へではなく…)、‘甘い物・冷たい物’、‘携帯・PC’など、現代生活が、如何に妊娠・出産を歪めているか、鍼灸師だけではなく、改めて全ての若い女性にも、自らの女性性を自覚し、学んで欲しいことが山盛りでした。 妊婦さんにだけではなく、鍼灸治療に訪れたこれから妊娠・出産を経験するであろう女性に、これらの知識を広めていって欲しいと思います。
今回の‘産科講座’は、藤田先生の症例のお話しを随所に入れられ、お産の現場の素晴らしさと凄さを感じさせる講座でした。 現在、自然分娩を臨む女性が増えています。 鍼灸治療は、その手助けとなるのでは!と強く感じました。 今回の‘産科講座’は、早々と定員に達し、多くのキャンセル待ちが出ましたが、藤田先生とも相談して、来年、同様の‘産科講座’を、再度行う予定です。 参加できなかった皆さん、是非、ご期待下さい。
 沖縄から‘臨時:基礎講座’に参加されている方から…沖縄の海です |
お陰様で、‘臨時:基礎講座’も、もう3回目となります。 今年は、‘基礎講座’もそうですが、再受講の方が多く、まだ鍼灸学校に通っている学生さんも少しずつ増えてきました。 学生さんは、鍼灸学校を卒業する時には、少なくとも、「長野式治療法」と「キー子スタイル」の基礎的な治療法や考え方などが身につき、卒後は、学んだことを、臨床をこなして身体で覚えていくことと思います。
今年の‘臨時:基礎講座’は、何人かの方が、途中で、ご家族の介護のために受講を中止せざるを得なくなりました。 ‘臨時:基礎講座’に限らず、他の講座でも介護のために受講を中止したり、欠席を余儀なくされている方がおられます。 50歳を過ぎてくると、その親は、80歳を越えてくるようになります。 私も、昨年、94歳の母を見送り、今は、92歳の父の介護に関わっています。 両親とも認知症で、話の通じない者への介護は、精神的に非常に疲れます。 時折、介護されている方からのメールには、その出口の見えない、あるいは、自分一人にかかる負担、親戚の無理解…などが文の間に垣間見えることがあります。 国は、なるべく自宅で介護させようとしているようですが、家庭での介護は、何人もの家族の協力やケアマネージャーさん・ヘルパーさんの助けが重要なポイントになります。 かかる費用も非常に負担になります。 少子高齢化の進む日本。大丈夫かしら? (‘臨時:基礎講座’のお話しが、随分それてしまいましたが…)
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